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「後発事象に関する監査上の取扱い」の公表について

　監査委員会から答申のありました監査委員会報告第76号「後発事象に関する監査上の取扱い」が、去る平成15年３月25日の理事会において承認されまし たのでお知らせいたします。本報告は、平成14年９月４日付けの会長からの諮問「後発事象に関して実施すべき監査手続を明らかした実務指針について検討さ れたい。」（平成12年10月12日からの継続）に対する答申であります。
　本報告は、後発事象に係る開示内容の多様化と開示の適時性に伴い、以下の事項について対応するため取りまとめたものであります。

1. 実務上の問題点の整理
   
2. 連結監査上の取扱いの追加
   
3. 事例分析による開示例の見直し
   
4. 後発事象に関する監査手続の明示
   

　本報告では、開示後発事象の例示について、最近の法制度の改正等を踏まえ大幅な改訂を行っていますが、この例示項目の一部について*を付しています。こ れらの項目で損失が発生するときは、修正後発事象となることも多いことに留意する必要があるとされています。これは、従来の実務慣行上修正後発事象とすべ き事象が開示後発事象として取り扱われる等の混乱が一部に見られたことに対するものであり、既に引当て等の処理が行われている会計事象についての修正後発 事象の発生により重要性の乏しい差異金額を修正すべきことを意図するものではありません。
　また、本報告は、我が国企業の財務情報の信頼性回復のための対応策プロジェクトチーム（いわゆるＧプロ）からの報告書「我が国の監査の信頼性を回復するための提言」（平成12年３月22日）に応えるものであります。
　なお、本報告の確定により、監査第一委員会報告第44号「後発事象に関する監査上の取扱い」（昭和58年３月29日）及び「重要な後発事象の開示について」（昭和59年７月６日　会計制度委員会）は廃止されます。
　さらに、本報告は、改訂監査基準及び改訂中間監査基準の実施時期に合わせて、平成15年３月１日以後終了する連結会計年度及び事業年度に係る監査並びに平成15年９月１日以後終了する中間会計期間に係る中間監査から適用することといたしました。
　最後に、本報告は、関係各方面との意見調整を経たものであることを申し添えます。