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会長ご挨拶

日本公認会計士協会 会長 関根愛子

皆様と共に公認会計士の未来を切り拓いていきたい!

 2018年の年頭に当たり、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 平素より日本公認会計士協会(以下「当協会」という。)の会務にご理解ご支援を賜り誠にありがとうございます。

 2018年7月に、公認会計士制度は70周年という節目の年を迎えます。いうまでもなく、社会全体のグローバル化や情報化に伴って、公認会計士を取り巻く様々な環境は、現在、大きな変革期の1つにあるといえます。変革の時代にあるからこそ、私どもは、公認会計士法第1条で定められた使命や、社会に貢献してまいりたいという標語に掲げたその志を実現できるように、一層、邁進していかなければならないと考えています。常に自らの改革をしながら、努力を積み重ね、その努力の結果、公認会計士が、一足先のテクノロジーとイノベーションを追い求め、高品質の各種の業務を提供し、世界の舞台でも我が国の舞台でも、様々な経済ビジネスシーンにおいて、重要なキープレイヤーの一員としてリードする存在となることが私の思いです。そのような、高い目標を実現することができる公認会計士の未来を信じ、皆様と共に公認会計士の未来を切り拓いていきたい、そのように思っております。

 そのような思いのもと、当協会が直面する様々な課題を解決するべく、大きく3つの柱に分けて取り組んでおります。以下では、今年の目標と施策の方向性について述べたいと思います。

1.公認会計士監査の信頼回復と向上に向けて

 資本市場の情報開示と公認会計士監査の果たすべき役割は、一層、重要となっております。財務情報を支える市場関係者の一翼を担う公認会計士の立場で、本来あるべき情報開示や資本市場のインフラの信頼の要としての監査について検討しております。例えば、昨年は「監査法人のガバナンス・コード」が策定され、現在その適用が進められていますが、本年は、監査報告書の長文化(透明化)についての検討も進められています。識別したリスクと実施した監査手続の概要を積極的に記載する監査報告書の長文化は、投資家にとって有用な情報になるのではないかと思います。監査の品質を投資家にアピールする良い機会として前向きに取り組んでいければと思います。

 さらに、今後の将来像としては、最近よくいわれる「ブロック・チェーン」によって、財務データのそのものの在り方が変わるのではないかと言われています。そのような変化を受けて、公認会計士が信頼性を付与する監査はどのようになっていくのかも考えておく必要があると思っています。

2.社会で貢献し活躍するための環境作りに向けて

 我が国全体の社会保障費は、60兆円以上となっており、今後も増大することが見込まれています。そのような中、2017年から一定規模以上の社会福祉法人に対する会計監査が導入されました。医療や介護といった社会保障の持続可能性を維持し、効率的なパブリックサービスに貢献している専門家であることについて、社会からの理解を是非とも得たいと考えます。

 また、我が国においては、少子高齢化の時代から、いよいよ人口減少が現実化してきており、その結果、地方公共団体でも税収や利用料収入の減少が見込まれつつあります。そのような状況を踏まえ、地方公共団体の会計改革により、財務書類の整備と更なる活用が進められ、資源配分や資産・債務改革等の政策上の意思決定が財務報告に基づいて決定されることが必要と考えています。わかりやすく開示され、資産・債務管理や予算編成、行政評価等に有効に活用し、財政の効率化・適正化につながることを期待しています。

 さらに、2015年に策定されたコーポレート・ガバナンス・コードにおいて、監査役には、財務・会計に関する適切な知見を有しているものが1名以上選任されるべきである旨が記載されています。また、戦略、リスク、コミュニケーション、財務及び企業業務の全般についての知識を備えた社外取締役の選任への関心の高まりもあります。公認会計士はこれらの分野を幅広くカバーすることのできる専門家であると認識しており、公認会計士を社外役員に選任する上場企業も増加しています。そこで、当協会は、社外役員としての責務を果たすために必要な知識・知見の習得を公認会計士社外役員に対し支援していくことも、社会からの負託に適切に応えるために必要な施策であると考え、社外役員会計士協議会を設立し、活動を活発化しています。

 今後の方向性としては、「持続可能な開発目標(SDGs)」の取組みを一層推進していくことが必要と考えております。公認会計士は、専門的な知見を通じて、経済活動の促進や開発を支える役割を果たしてきました。今後も引き続き、専門的知見を最大限に生かしながら、SDGsという全世界共通の目標を達成できるよう取り組んでいきたい、そして、「公共の利益に貢献する公認会計士」を実現していきたいと考えております。

3.国際性、多様性を担える人材の確保と公認会計士の魅力向上

 公認会計士の受験生の増加、若年層への教育、資格の魅力向上策に引き続き積極的に取り組みたいと思っております。また、資格取得者に限らず、会計や税務の実務経験を担う人を育て、裾野を幅広く広げることも重要と考えています。 昨年、私が大学生向けに講演した際に、「公認会計士は人工知能(AI)に取って代わられ、なくなってしまうのか」と、大学生たちが真剣に不安を感じていることがわかりました。確かに、テクノロジーの進化により、私どもの業務も変わっていきますが、AIに取って代わられるのではなく、公認会計士は、AIの活用により、経営者との議論や、専門家としての判断業務に集中していくべきと思っています。魅力向上のプラス面を訴えると共に、マイナス面、不安を解消することにも取り組んでいきたいと思っております。

 また、組織のダイバーシティーを充実させ、多様な人材が活躍することは、多様な価値観・アイディアを活かすことにつながり、組織・社会にイノベーションをもたらします。その一つとして、当協会は、「女性会計士活躍促進協議会」を設置していますが、そこでは、女性会計士が生涯を通じて活躍し続けていけるための様々な支援を行うとともに、より多くの優秀な女性に公認会計士という職業の魅力を知ってもらい、公認会計士を目指す女性を増やす活動を行っており、一層活発に活動していきたいと思います。

 さらに、国民が、経済活動を正しく理解し、広く社会で活躍するために、基礎的な会計の素養(会計リテラシー)を身に着けることが必要であり、初等・中等教育から生涯教育に至るまで、幅広い年代で会計に関する教育の機会が提供されるべきであると考えています。そのため、当協会は、公認会計士としての様々な活動を通じて、公共の利益へ貢献すると共に、会計基礎教育推進体制の整備を進めています。

 加えて、3つの柱を実現するためにも、透明性、発信、対話の向上にもつとめていきたいと考えています。私ども公認会計士の業務や取組みを説明し、関係者の理解を得、また、意見をいただくことが重要と認識しており、今後も一層、当協会の基盤整備や情報発信に力を入れていきたいと思います。

 公認会計士制度が80年、90年、100年と持続的な成長をしていけるよう、今後も引き続き尽力したいと思います。皆様の一層のご支援をお願い申し上げます。最後に、皆様の益々のご健勝とご活躍を祈念し、年頭の挨拶とさせていただきます。

以 上

年頭所感 ショートビデオ版

 

※本動画はYouTubeを利用しています。

  システム環境によっては再生できない場合があります。